同盟とは 2009 11 14
オバマ大統領の来日に伴い(2009年11月14日当時)、
ニュースでは、「日米同盟」という言葉が目立ちました。
そこで、「そもそも同盟とは何か」ということを考えてみましょう。
同盟というと、まず軍事同盟を連想します。
そうすると、日米安全保障条約は、軍事同盟でしょうか。
もし、これが軍事同盟ならば、
日本の上空を通過し、アメリカへ向かうミサイルをすべて、
日本は打ち落とす必要があります。
しかし、これについては、
日本政府は、否定的な見解を持っているでしょう。
なぜか。
それは、日米安全保障条約は、軍事同盟というよりは、
保護条約のようなものだからです。
第二次世界大戦後、アメリカは、軍事的脅威から日本を保護する。
日本は軽武装で、商売に専念する、あるいは経済発展に専念する。
そういう趣旨だったから、冷戦が終了してしまうと、
「アメリカは日本を守り、日本はアメリカを守らない」という奇妙な関係が、
浮き彫りになってしまったのです。
本来ならば、冷戦終了後、
いや、戦後復興が終わり、日本が経済大国になった時に、
「同盟のあり方」や「日米関係」を再定義すべきだったのです。
もちろん、こうした思考は、冷戦時代の思考かもしれません。
21世紀においては、たとえば、「日米経済同盟」や「日米政治同盟」、
あるいは「日米環境同盟」など、新しい思考が必要かもしれません。